自然のなかでの子供の居場所をつくる
長野県の保育園や幼稚園には、自然保育という選択肢があります。信州型自然保育認定団体数226件が登録されており各園で特色ある活動をされています。それらの保育とは、また異なる立ち位置で、松本市乗鞍という山岳観光地域で新たな自然保育(保育という概念とは少し違うのか?)をスタートさせた方にお話を伺いました。
<どんな人がはじめた?>
相馬 蕗子(そうま ふきこ)さん
- 小学校幼稚園教諭
- 保育士
- NEALインストラクター
- EFR-cfc(救急法)
長野県白馬村生れ、小学校、幼稚園、保育園、学童保育など様々な現場で仕事をして、ご自身の自然体験とかけ合わせた独自の視点で「のりくら自然保育 木のこ」を2020年4月より開始させました。(その間、色々な地域で暮らしながら乗鞍と出会う事になりました)
蕗子さんは、小学校や保育の現場で働く中、子供は子供それぞれで興味や特性が異なるが、そこに合わせていては、カリキュラムが進められないため、型にはめた関り方が強くなってしまいます。そのような画一的な教育体制に疑問を抱き、自然の中で一時預かりができるサービスが今の「のりくら自然保育 木のこ」がひとつの形として開始されました。
大人も子どもも気楽に楽しく、人生を謳歌できるような世の中になって欲しい。
子どもは、大人を見ながら育つので、大人が率先して自然のなかで遊ぶ姿を見せて欲しい。
乗鞍は宿泊施設などの観光サービ業をされている方が多く住まわれており、仕事の関係上、土日祝日はお忙しい家庭が多くあります。そんな親御さんにとって、子供を家の中で過ごさせるよりも、外で元気に遊べる「木のこ」のサービスはありがたい存在です。
また、観光で乗鞍に訪れる方にも使えるサービスです。
子どもは子どもで自然の中で解放されておもいっきり遊ぶことができ、親は親で自分だけの時間を楽しむことができるワーケーションとしても乗鞍の自然が活用されています。https://kinokonorikura.com/2020/07/27/sizennonakadeasobou/
<これからの木のこは?>
「色んな場所、自然環境の良い場所で、この活動をしていきたいですね。」
「地域住民が交流できる場であったり、短期移住のような形で自然の中で過ごして欲しいです。」
「自然からはパワーをもらいます。言葉にすると、自分らしくいることであったり、自分を取り戻すことであったり、癒しやリラックスという事ですかね。親御さんもそんなことを体験して、学校や保育園、家庭以外の子どもが過ごす場所として、自然保育が選択肢のひとつになればいいなと考えます。」
<相馬 蕗子さんとお話をして思うこと>
子育ては、家庭だけのことではなく、保育園、学校、ご近所など色々な関りの中で子供は育まれますよね。こどもがたくさんいた時の方法では、しんどくなってきているし、これからの子育て環境は皆でつくっていくことが必要だと感じました。ママ同士のネットワーク、ご近所さんが関われる雰囲気とか。そして、大切なのは大人は自然のなかで子ども以上にはしゃいで遊ぶ。そうすると子どもは安心して外で遊べるし、あとは、子供の世界感を尊重してあげる。そんな世の中になりたいですね。
のりくら自然保育 木のこ https://kinoko-norikura.com/